2010年6月15日火曜日

キャニオンをトレイル

目の痛みも頭痛もひいて、元気に朝になりました。

宿は朝食付きなんだけど全然期待できないし、
朝食の開始時間も遅かったから、チェックアウトの前に覗いてみるだけにして、
朝ごはんは昨日の夕飯の中華(残り)です。

(あとでみてみると予想外に温かい食べ物も幾つかあって、
折角だから持参していたジップロックに入れて持っていくことにしました)

公園に向かっているとちょうどレンジャーの出勤の時間だったのか、
レンジャーらしい車がたくさん。

今日の予定はルーズベルトビレッジを素通って、
キャニオンビレッジを起点にトレイルをする予定。
どうも明日、あさっての天気は荒れそうっていう情報ですから。
風景は山の中だったり草原だったり、
道すがらバッファローが見えたりで楽しいドライブ。

途中山道を走ってると、何台かの車が路上に停車してる。
これは何か珍しい(つまりエルクとかバッファローじゃない)動物がいるんだ!と思って、
助手席のだんなを車から降ろし、
私は車が邪魔にならないようにして(といっても道の横に余裕があるわけじゃないのでハザードを出して気持ち車を横に寄せただけで)走って追っかけた。
すると近い場所でブラックベアが2頭遊んでいる!
おぉぉ、くまぁ!

反対車線の車も渋滞気味。
そばにはカメラを持った人たちがたくさん。
でも私は車が気になるので、しばし見とれてすぐに車へ戻った。
ちょうど私の前の車にも、運転していたと思われる女性が戻ってきて、
お互い興奮気味に笑顔を交換。

ちょっとしてたくさん写真を撮って、だんなも戻ってきた。
うちらが車を出したときには、2頭は山へ消えいく途中。
すっごいラッキーなタイミング。
なんせ双眼鏡なくてもばっちりみえたもんね。

そういえば双眼鏡。
だいぶ前に買って今回の旅行で初めて役に立ってます。
しかもすごく役に立ってます。必需品です。

さてキャニオンのビジターセンターに着きました。
トレイルのために50¢の地図を買って、ついでに土産屋で帽子も買いました。
デザインは気に入らないけど、背に腹は代えられない。
昨日みたいに晴天ってわけじゃないけど、昨日より歩く予定だし。。。

ちなみに予定しているトレイルは、地球の歩き方に載ってたやつで、
(と、トレイルが終わるまで信じていたんだけど、
 なんか変だなぁとあとでよくよく見返したところ、勘違いでした。
 なにせ出発地点から違ったー(笑))
ワピチレイクトレイルヘッドに車を置いて、いざ出発ー!
ルートはクリアレイク・リボンレイクからワピチトレイル、
分岐点でリボンレイクへ向かってリリーレイク、サウスリムと一周するコース。
駐車場には数台の車。

トレイルの始めは広がる草原を散歩気分。
ワピチトレイルに入ってしばらくすると、右手に大きくて緩やかな川が。
といっても遠い遠い。なにせバッファローが豆粒大だし。
辺りは人もなく、右にそれるトレイルは熊が出るとかで封鎖されていて、前には森。
地球の歩き方には子ども連れで歩いたって書いてあった(だから勘違い)けど、
それにしてはちょっとさびれてる?…と思いつつ、
宿から持ってきた朝ごはんを食べながら(すでにお昼に近いからね)歩く。

と、森に入らんとするところで、バッファロー2頭。
1頭はトレイル上と言っても過言でないところでお休み中。

昨日はエルクと対峙したけどそれ以上の迫力。
確かに彼らはのんびり座ってるだけで距離もあるんだけど、
周りに人もいず(どんだけ大声出しても聞こえる範囲に人はいないと言い切れる)
野生動物のテリトリー内。
彼らがいきなり突進してきたら絶対に逃げ切れないと思うと
このまま何もしなけりゃ、あっちも何もしてこないのはわかってても怖い。
本能的な恐ろしさ。
朝見たクマなんか全然怖くなかったのに。

ダンナと二人、見知らぬプレッシャーと恐怖を抱きつつ、
トレイルをそれて迂回する。
刺激しないよう慎重に、彼らの様子を窺いながら歩く。
うちらの様子を見て1頭が立ち上がったのにはビビったけど、
特に気にもせずオシッコ・・・
もう1頭は動かないまま。
近づきすぎないよう(というかできるだけ距離をとっておきたい)大回りして
トレイルに戻ったときはちょっとほっとした。

といっても彼らはまだそのまま存在してるから足早に歩く。
振り返ると、相変わらずそのまま。

森の中は木が密集していて、さっきの緊張がほぐれない。
もしベアーサインとか見つけたらすぐ戻れっていうけど、
(もうバッファローがいなくても)あそこをもう一回もどるのは堪忍だなぁと思う。
てか、ベアサインなんて見つけたら今以上の緊張を強いられるのは必須。
そうでなくても、既に(森の中を歩いてるだけで)気が張ってるのに。

前を歩いているだんなにも警戒感が伺える。

うちもできるだけ気安い感じを装いつつ、ドキドキしながら歩く。

道は森、草原、小川、森というように様子を変えて続いていきます。
見晴らしのきく草原は多少落ち着きを取り戻せるところで、
気分はまるでサバンナの草食動物・・・

口数少なく気も詰まりそうなワピチトレイルを半分過ぎた辺りで、
前方から熊ベルの音が!
つまり人の気配!
見知らぬ人に出会ってこんなにうれしいことはそうないね、というくらいほっとした。
肩から力が抜けるというか、溜まってた空気を吐き出せたというか。
とにかく緊張から脱することができた。
ちなみにワピチトレイルで出会ったのは彼らだけでした。

その後は気分もほぐれて山歩き。
人の多いトレイルに入ったし、景色を楽しみながらてくてくてくてく。
ただし途中から雨と雷が・・・ 
空見ながら天気微妙だなぁって思ってたんだよ。
まぁ雷は近くもないので大丈夫だったんだけど、雨が。。。
ウィンドブレーカーがあったので上は全然濡れなかったけど、
下はずぶ濡れ。
あぁ、雨用ズボンも持ってくれば良かった・・・

でも車までの道はまだまだ続く。
確かに疲れたけど黙々歩く。
途中イエローストーン川を何度も望んだけど、すごい迫力。
歩いてるうちにまた天気は回復してきて、
ズボンも知らないうちにさっぱり乾いてきた。

結局駐車場に戻ったのが16時で、11時くらいから歩き出したから
歩いてたのは5時間くらいでした。
昼食食べるのに30分休んだ以外、ひたすら歩いて5時間。疲れたぁ。

濡れたズボンは乾いてたけど、予備のズボンにはきかえて宿に向かうことに。
今日のお宿は、今回の旅行で最もリッチです。他空いてなくて(笑)。
湖沿いのLake lodgeのしかもレイクビュー。
コーヒーメーカーはもちろん、紙コップじゃなく陶器のコップだし、
ドライヤーはあるし、バスローブまで!
あぁ、あったかいお茶うれしいなぁ(涙)

部屋でゆっくりくつろいで、ぐっすり眠りました。